中古ピアノ販売・ピアノ買取・ピアノ修理調律 クラビアハウス

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修理明細
運送 引取時   新宿区 エレベータ3階→当工房
納品時   当工房→新宿区 エレベータ3階
 その他  木工作業
 料金 運送料 \39,900-
取付け金具(輸入品)  \26,250-
木工加工費 \52,500-
作業写真


ピアノを見たところ、脚が本体との接合の役割をしている木ネジ(木製のネジ)部分が破損している為、噛み合わなくなっていました。


美しい装飾の脚なので、極力外観を損なわずに直さなければなりません。脚上面の直径を計ったところ約100mmで、スタインウェイグランドピアノの脚取付け金具(写真の金具)が95mmです。もしこの金具を流用できれば、見た目は変わらずガチッと取付くことになります。しかしこれを埋込むには外周より2〜3mm内側をトリマーの歯で掘り進まなければならず、かなり際どい作業となってしまいます。しかしその他の方法は思いつかないので、これでいくことにしました。

金具は部品屋さんに頼み、ドイツから輸入してもらいました。
 



まず脚を固定させる為のホルダー作りです。15mmのベニア板をバンドソーで写真のように切り抜いて首を押さえるようにしてアップライトピアノを寝かせる時に使う台に取付けました。これで両手で作業が可能です。
 

次はトリマー(電動工具)で外周ギリギリの所まで削る作業で、今回一番難しいところです。なにしろ、ビット(歯)が走って外側に飛び出したらもともこもありません。用心して1mmのビットでジワジワと息を止めて慎重に一周削った後、6mmのビットに付替えて全て削り、写真のように無事終わりました。
 

これで凸金具の方がスポッと中に収まり、後はねじ留めして終わりです。
 







次は本体側へ凹金具の取付けです。床にピアノ本体を逆さまに置いて、脚側と同様の作業です。こちらは外側に余裕が十分にあるので楽です。ただ、深さを40mm程掘らなければならず、ハンドドリルで大まかな穴をたくさん空けてその後にトリマーのストレートビットできれいに掘りました。
 




これもスッポリ入りました。次は六角ネジの逃げ道を、ピアノを起こした時になるべく見えにくくなる位置に鋸で切って作りました。 
  試しに脚を本体へ取付けます。六角レンジでグッと締まり、これなら今後安心です。
 

脚を取付け、4人がかりでピアノを起こしました。脚のキャスターが4本とも床に着く(浮いているところがない)か、チェックしたところ、浮いているところがありましたので、その対角線側の脚の付け根にスペーサーを入れて処理しました。
なんだかんだと1日半の作業でしたが、しっかり取付けることができました。 

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