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作業写真







ピアノが工房に届き、外装・アクション・フレーム・鍵盤のチェックをもう一度入念に行い作業計画を立てます。
まず、外装はこんな感じで、お客様のご要望としては黒ではなく、元通りの木目の外装塗装による再生です。塗装以前に木工修理が広範囲に渡り必要なのは一目瞭然です。

冒頭に書きました上前パネルの裏側です。浅い絵柄があり、こちら側は焼けていないので、ツヤが残っています。





アクション部分です。現代のアクションとは形状が違う為、単純に部品交換は出来ませんので、オリジナル部品を極力修理して再使用とします。



弦及びフレーム部分です。当然、チューニングピン、全弦張替です。音には関係ありませんが、フレームにも絵柄が描かれていて、外から見えない所もお洒落です。この絵も後で専門家に頼んで再生してもらう部分です。


鍵盤で勿論、象牙、黒檀製です。
剥がれ、サビ、クロス類のチェックをします






ピアノを寝かして解体作業です。
弦のサイズやプレッシャーバーの高さなどを控えながら外していきます。 

外した底板です。
ペダルにサビが進行してしまっています。後に他のメッキパーツと同様、横浜市港北区の株式会社 トーヨーさんに再メッキしてもらう部分です。 






 
ヴィンテージ物のレストアーの常で、ネジが素直に回って(外れて)くれません。単に力ずくで回したりすると、ネジそのものを破損させたり、中でネジが切れてしまう事が有ります。フレームボルトやプレッシャーバーのネジには、かなりの力が掛かっている所ですので、切らずに抜きたい物です。当社でよくやる方法ですが、ネジ径とドライバーの先端が全く同径の物で回したい為、サイズの大きいマイナスドライバーからディスクグラインダーなどで先端を削ってピッタリの物を作ります。ドライバーの回転する力が最大限ネジに伝わる様にする為で、ジワッと力を掛けることができます。今回は2本削ってピッタリと噛む(入る)物を作りました。そのドライバーで大方外れましたが、数本は回らない為、次は写真の様にガストーチランプにてネジに熱を加えていきます。そうすることにより局部的に木部の含水率が下がりギュと握っているネジを緩めてくれる様になります。全てのネジが原型を留めた状態で抜けました。ドライバーの加工を含め半日掛かりの作業となりました。 





外したフレームネジのサビを取り、フレームと同様の金粉塗装をしているところです。 
 今回、フレームに描かれている絵柄の再生を、横浜市南区で「スタジオ Ange〜アンジュ〜」というトールペイントのお教室をされている大沼先生に引き受けていただける事となりました。フレームを塗装に入れる前にお教室へ運び、トレースや写真を撮り再生に備えていただきました。



再度大沼先生からフレームを持ち帰り、金粉塗装している所です。当然、一旦絵柄も消えてしまいます。塗装が乾いた後にもう一度運び込みです。100s以上の為当社の軽自動車に積んだり降ろしたり結構大変です。






大沼先生の所へフレームを受け取りに行き、素晴らしい出来上がりに驚きました。一番難しかったのはどの柄ですか?と聞いたところ、直線ラインの部分とのことで、少し以外でしたが、普段描いている花や葉の方がずっと難しい訳で、この位は余裕の様子でした。やはりプロの技はさすがです。この度は突然の依頼ながら快くお引き受けいただき、誠にありがとうございました。写真は向かって左から、大沼先生、当社、松木と米川です。この後、鍵盤蓋内側に描かれているロゴの再生でまお世話になる事となります。 



大沼先生のホームページ内にて描く行程及びコメントが詳しく書かれていますので、是非ご覧になってください
「スタジオAnge〜アンジュ〜」

(別ウィンドウで開きます)




響板ワレ修理の為のくさび状の木をハンドソーで切り出した物にベルトサンダーで平らに整形して行きます。今回の補修は2ヶ所ですが、厚みや角度を何種類か作っておき実際に埋め木をする時ピッタリ合う物使います。 


 響板の下塗り後No.400番のサンドペーパーをかけている所で上塗りのツヤに大きく影響する作業ですので、粉をかぶりながらも丁寧に進めていきます。響板割れの修理をした所は写真右側の奥と前の白っぽい線の部分になります。尚、この2枚の写真により卵形の縁廻しに貼られている響板というのが分かります。チュウーニングピン板に接している部分のみ直線です。次頁の吊り上げている写真を見ていただくと分かりますが、フレームも同形状です。駒から響板に伝わった弦振動の範囲を考えてのデザインかと思われます。当然、響棒もこの卵形の内側のみに貼られています。過去にただ大きいだけのアメリカ製を修理した事が有りますが、このピアノは豪華な外観に負けず内部もかなり手の混んだ作りのピアノといえます。






 
 響板の塗りが終わった後、いったんフレームをのせます。この時代の修理でよく有る事ですが、本体に歪みがきていて一度外したフレームが戻した時に合ってくれません。あちらこちらに隙間が出来てしまっている為、チューニングピン板や縁廻しをそれに合わせて少しずつ削っていき、無理なく収まる様にします。箇所により隙間が15o以上も有り、そのままフレームの木ネジを締めて割れてしまわないか、不安になるのに十分な数値です。実際には今まで金属のフレームと木製の本体とが歩み寄りピッタリと付いたわけですので平気だとも考えられますが、やはり恐いのである程度の所まで本体側で修正しました。(他のピアノの時もそうしています)チェーンブロックを使用してフレームを上げ下げして削っては留めて、を数回行い、駒の高さ(駒圧)も配慮しながらの作業です。写真では縁廻しのフレームが乗りネジ留めする部分をトリマーにストレートビットを付けて数ミリ落として(削って)いる所です。









 低音の駒貼替修理です。コマピンの所から亀裂がひどくキャップ(上面に貼ってある部分)の製作と当然コマピンの打ち替えとなります。細いのみでわりと簡単にパラパラと剥がれて行ってくれます。サンドペーパーをかけて表面をならします。打ち直しのピンが同じ所(穴)には来ませんので、埋め木をしておきます。




 かえでの木をハンドソーで大まかに切っておきます。ずれないようにネジ止めした後に丸かんなとサンドペーパーで整形します。







フレームを本体に納め、アッパーベアリングからヒッチピンまで糸を引いて駒の高さ(厚さ) を決めます。実際に張った弦が駒を響板側に押えてつける様でなければなりません。業界では弦圧、駒圧などと言っています。写真は引いた糸より僅か数ミリ出る厚さに罫引で線を入れた後にハンドソーで切っている所です。



高さ(厚さ)が決まったので今後外す必要がない為接着します。3本の木ネジと2つのクランプで押えてエポキシ接着剤にて付けます。 








 今回も糸を使用していますが、先程の駒圧を決める事とは全く違う目的です。もし弦を張った場合の位置(通り道)を描いていきます。ヒッチピン(フレーム側の弦を止めている部分)の間隔がさほど正確ではない為、描いたラインにバラツキが有り平均になる様に最後に修正(書き直し)します。このラインを基準に駒ピンの位置を決めそれに伴い、カットする形状も同様に描いていきます。駒ピンを入れる位置に目打ちでマーキングした後にドリルで穴あけしす。表面に黒鉛を塗った後、つきのみと極細目のノコギリでカットしていきます。カットが終わったら最後にコマピンの打ち込みです。尚、修理前の駒の写真と比べるとわかりますが、オリジナルは駒ピンが一直線に並んでいるタイプです。同様に製作ならカットがとても楽です。階段状にカットする事により隣りのピンとの距離が倍とれる為、弦張力による同一方行に掛かる力(ストレス)が分散される事となります。後々の耐久性を考え手間が多くなりましたがこのタイプで製作したものです。
  フレームのネジを締めていきます。誤って絵柄にキズをつけない様に2o厚のビニールでマスキングをしての作業です。 
 



チューニングピンを打ち、弦を張っていきます。再メッキしたプレッシャーバーとネジで再び組み付けします。尚、低音弦は浜松市の冨田ピアノ汲ウんに巻いて(製作して) いただきました。いつもいろいろとお世話になり有難うございます。
 







次にアクションの修理です。写真ではそれぞれ外した部分でダンパー以外は最近と違うスタイルです。修理依頼のお客様からの条件のひとつとして、お嬢様が音楽大学に通われていることも有り、現代のものと比べ違和感なく通常に弾ける様にすることで、飾りものにする訳では無いとのことでした。20世紀前半にはアップライトにしろグランドにしろまだ旧式なアクションが存在する為、 修復そのものは可能だとしても弾いた感触が最近のとは「少し違う」というピアノが有り、直すイコール弾き手の期待通りになるとは限りません。このピアノもモダンアクションになる少々前のものと言えます。下見に伺った際に数ヶ所その場で簡易的に鍵盤側も含め、修理と整調(調整)をしたところ、大方最近のピアノと同タッチが得られる事が確認出来た為、実用可能となる事をお約束しました。
 







ハンマーバットとウィッペン部分のフェルト、クロス、皮を同サイズに切り、全てを貼り直していきます。きれいに剥がしきちんと貼らないと後の整調が大変になります。タッチに大きく影響するところです。 
 





ダンパー関係のフェルト貼替です。ペダルや鍵盤を戻した時に振動している弦を止める役目をしている部分で、貼替したフェルトの厚さや向きを揃えて接着して行きます。 
 





ダンパースプリングの交換です。少々長いサイズです。いつも輸入部品を頼んでいる所に同サイズの物を探してもらったところ、アメリカ・ドイツどちらにも無いとのことので、国内でステレンスバネ材を入手して自作したものです。 
  フレンジセンターピン、約330本全入替します。 
 

 アクションの修理の途中で気づいたものですが、センターレールの裏側にSCWANDERと刻印があり、当時ドイツのピアノメーカーC.BECHSTEIN社などヨーロッパピアノメーカー数社にアクションを供給していたアクションメーカー名です。このアクションもその会社で製造された物ではないかと思われます。またハンマーその物にはDECKER&SONと刻印がありました。
 







装修理の前にアクション修理と平行して上前パネル部分の絵柄の再生です。まずパネルの一部分、塗装を剥がしたところ、何と一緒に落ちて(消えて)しまいました。(写真上)塗装膜その物だけに金属製の印のような物で圧着して溝を(柄を)付けている技法の様です。同様に印の様な物を作るのは簡単ではありません。木の方に実際に彫刻して残す方法なら可能であろうと思い、始めは我々の手でハンドルーターにて掘る事も考えましたが技術的に難しく、やはりその道のプロにお願いした方が賢明の様で、この経過を修理依頼者に説明して、外注費などの件も含め、了解をいただき専門家にお願いすることとしました。今回お願いしたのは、横浜中華街の祖蔭堂というお店を出していらっしゃる丁祖蔭先生です。携帯電話などに微細な彫刻をすることで多数のテレビ出演や新聞・雑誌などによく取り上げられている方です。今回の木製パネルはフレーム(100s以上)と違い軽いので持ち運びはとても楽です。左右と中央部の3枚を渡して一週間程お預けし仕上げていただきました。この度はお忙しいなかお引き受けいただき誠にありがとうございました。 
 

ピアノを塗装工房へ移し、次に外装木工修理及び塗装です。(作業者・行木)化粧板のはがれ、割れなどが親板(左右側面の広い所)天屋根(上部の広い所)うで木(親板から手前に出ている所)にある為、貼替です。全面積の約半分ということになります。写真ではアイロンにて熱を加えながらスクレーパーにて古い化粧板を剥がしている所です。その後サンドペーパーで残った接着剤などを取り表面を平らにしていきます。 
 

 新しい化粧板に接着剤を付けてクランプにて挟んでいる所です。オリジナルの化粧板の正確な銘柄はわかりませんが新たに使用したのはマコーレ材です。幾つかの化粧板の中から木目の風合いが一番近かった為、オリジナル化粧板部分と同等に仕上がりが可能と、行木氏が判断し、この材料としました。材料の入手にあたり横浜市南区に有る 日の出産業鰍フ深沢様に多数のサンプルを工房にお持ちいただきました。ご協力有難うございました。
  親板(右側面) にマコーレ材をこれから接着するところです。








こちらは化粧板の貼替をしない方の外装パーツで古い塗装を剥離した物です。この後の手順としてはペーパーがけ、ステインにて着色、ウレタンサンディングの吹き付けと同時にマコーレ材の所とオリジナルの木部の色合わせ、再びペーパーがけ、仕上げに3部消しのウレタン吹き付けとなります。
書くと数行ですが、他のお客様の修理と平行してやっている事も有り、木工修理から最終の仮組まで、1ヵ月半以上を要しています。
 





外装修理が終わり、再び修理工房の方へ仮組の状態で戻ってきました。金文字のロゴは大沼先生に描いて頂いたものです。 
  ペダル類を取付けする為、ピアノを寝かせて底板を再度外します。 
  新品の様に美しくメッキされてペダルが戻ってきました。 
 

他の修理部分と同様に一旦全ての部品を取外して、ニスを塗ったり古い接着剤を剥がしたりと作業を進めます。 
 



ペダル天秤棒の支点となっているL字の金具が単純に刺して有るタイプでした。後に外れて抜ける心配が有る為、ダイスでネジを切り、蝶ナットを取り付けました。この後、外したそれぞれの部品がスムーズに働く様に位置出しをしてペダルのストロークや踏んだ時の感触を考えながら組付けしていき底板部分だけで丸1日の作業となりました。 
 





右ペダルを踏むと天秤棒にリンクして写真の丸棒が上下してダンパーを作用させています。この棒をガイドしているのが写真に有る木製の丸い穴の空いた物ですが、ペダルの動きに連動してカサカサとした雑音が出始める事が多い為、国産大手メーカーのように、直に接続させる物としました。ペダルロット側に穴を空けてゴムブッシュを入れて丸棒側には3oの金属棒を埋め込みました。 
 







次に左の修理前の写真で分かる様に、飾りプレートの左側先端が折れてなくなっていますので、似た様な物を作る事にしました。アルミの丸棒から削り出しすることも考えましたが、単純に見た目だけの事ですので、手軽に木の丸棒で作る事としました。まず、木工旋盤にて粗削りしていき、次にボール盤にくわえて廻し(ろくろの様に) サンドペーパーを指で当てて整形します。折れていない方と見比べながら少しずつ削っていきます。塗装をして双方を金属の棒を使用して接続しました。
 


 アクションセンターレールからブラケットやダンパーロッドなど外して磨く、又はサビ止めを塗るなどしてアクション部分の組付けに備えます。
  始めに、ダンパーの組付けからです。センターレールにダンパーレバーを全てネジで留めます。 
 

先の見通しを立てる為、数ヶ所に他の部品と鍵盤を簡易に組んで作動させ組付けの位置確認をします。 
 

底音部のダンパーは最後に接着です。弦に対して納まりの良い所に接着していきます。 
 

次にハンマー部分です。今回のハンマー修理には方法が幾く通りか考えられます。独のハンマーメーカーにてフェルのみ貼替えるか、又はハンマーヘッドの丸ごと交換か?シャンク(棒状の部分)はそのまま使用か交換か?と言った所ですが、思案の末、ハンマーヘッドとシャンクの交換をする事としました。手数は一番掛かってしまいますが、ハンマーの接着部が新しい方が先行安心だからです。ピアノ製造時と同手順でのハンマー組付け(接着)となります。レンナー社製のハンマーGr.4均等幅の物でサイズが近い物が有りこれを使用する事としました。 
 



写真はボケて分かりずらいですが、シャンクをハンドソーにて切断している所です。
 





次にハンマーバット側を5.7oの三ツ目ドリルにて埋まっている古いシャンクの所を20o程堀ります。新しいシャンクを接着する為のホールです。 
 



ハンマー側の穴あけ作業です。オリジナルハンマーの先端からシャンクまでの距離、上下、左右の傾き角度など採寸してそれに添っての作業です。 
 





シャンクもレンナー社製を使用します。周動方向に柾目がくる様、印を付けた後、ローレットにてシャンクを絞ってからハンマーにボンドで植えて(接着して)いきます。
 







次にハンマーのバット側を長さを決めた後に切断してやはりローレットで絞る作業とベルトサンダーにて面取り作業です。 
 

 穴あけしたハンマーバットをセンターレールに取付けしていきます。ハンマーの接着の前にダミーハンマーを使い弦の方向へ動かしてみて真っ直ぐに周動するかチェックします。(業界では走りの修正と言ってます)入替したセンターピンが弦と平行なら問題有りませんが、実際は全体の約1/3の数程修正が必要でした。センターレールとバッドフレンジの間に小さな紙を貼って直していきます。
 



とりあえず全て入れてみて高さをアルミ製のアングルを宛がってみてヤスリなどで削って微調整します。


 





高さが揃ったので接着です。ハンマーバット側はにかわを使用しています。硬化するまで時間が有る為に修正しながらの作業が可能だからです。 
   ウィペンと言う部品の取付けでアクション側はこれで形になります。
 





鍵盤関係です。作業内容はフロントピン、バランスピン磨き、キーブッシングクロス全貼替、白鍵漂白です。 
 





修理後です。 
 

 木製パイロットが硬く回らない為、ここでも熱を加えて動く様にしました。
 



とりあえずキーフレームを本体に取付けて鍵盤を入れてみます。すると左側だけが白鍵の手前の隙間が多すぎます(3つ目の写真)元々この様に取付けてあったものと思われます。 
 



 キーフレームの左側を手前にずらしたい為、かんなで2o位削りました。本体側は一度埋木をしてから丁度いい位置にドリルで穴あけをして再度キーフレームを取付けました。このピアノは唯一鍵盤関係の精度だけでは良くない為に後の鍵盤設定にも時間を要しました。
 






















次に整調と言いタッチ感を作る(設定)作業です。鍵盤が浅過ぎたり深過ぎたりしては、現代のピアノと同様とはいえませんので、まず白鍵先端で10o位のストロークとして、後はアクション側で辻褄を合わせる様に考えて進めます。幸いに弦からハンマー先端まで47o前後で丁度いい為、モダンアクッション同様な寸度にて作業して行き様子を見ることにします。前項にも書きましたが、キーフレームの厚さの不均等や鍵盤木部の歪みが多い為に鍵盤の高さと深さの設定に時間が掛かります。アクション全ての作動に大きく影響する部分ですので、重要です。数種類の厚さのクッションクロスを出入れして試し、何とか均一にすることが出来ました。多少手探りで進めている箇所もあり、一通りの整調が終わるのに3日以上掛かりました。反応はとても良く、弾き易いタッチが出せたと思います。ただ少し軽いので、お客様に試弾していただいた後に重さのほうは決めることにします。 
 




最後に調律を数日間、毎日の様にします。新しい弦はすぐに伸びてしまいます。音の方が合ってきた頃合いをみて、音に厚みや弾いた時に音色の変化が付く様にハンマーのフェルト部分に針を入れて(刺して)いきます。(業界では整音と言っています)これにて全て修理作業自体は完了です。 
 







 当社に調律依頼やHP内の演奏動画でお世話になっている阿部先生に試弾と録音を兼ねてきていただきました。演奏者からの感想は修復のヒントとして重要です。今のピアノと少々アクションに違いが有る事などは一切説明しないで弾いていただきました。やはりタッチが少し軽い事を指摘されましたが、他に問題はなく弾き易いとの事でしたので、とりあえず安心しました。そのまま数曲収録させていただき、それをお客様に送りました。




ピアノの修理をご依頼いただいたお客様にタッチその他の確認の為、工房までご家族で来ていただきました。この度は修理依頼、誠にありがとうございました。今後も出張調律等でお世話になると思いますのでよろしくお願いします


演奏者:阿部悟  ショパン 「エチュード革命」

 今回の修理に携わっていただいた先生、及び業者さんです。

○フレームの絵柄と鍵盤蓋のロゴ再生
  横浜市南区「スタジオ Ange〜アンジュ」 大沼京子先生
○ネジ類、ペダル、プレッシャーバーの再生メッキ
  横浜市港北区 株式会社 トーヨー様
○低音巻線(ベース弦)の製作
  浜松市 冨田ピアノ有限会社様
○上前パネル部分の彫刻  
  横浜市中区 祖蔭堂 丁祖蔭先生
○ピアノ試弾及び収録
  横浜市金沢区 阿部音楽教室 阿部 悟先生
皆様、誠にありがとうございました。

  外装木工修理及び塗装   行木和夫
  内部修理及び調律      松木一高・米川美由紀 

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